パレスチナの「ガザ地区」に関するニュースを頻繁に目にするようになってからもう二年ほどが経過していますが、この「ガザ(Gaza)」という地名が、私たちの身近な医療用品の語源となっているのをご存じですか?
それは「ガーゼ」です。
最近は高機能絆創膏等の登場によってあまり使うことはなくなってきましたが、
傷口を覆ったり、血液を吸収したりする役割を果たす布です。
数千年前からパレスチナのガザは重要な交易拠点であり、特に織物業が盛んでした。
ガザで生産され世界中にわたった高品質な織物はその地名がやがて商品名となり様々な国の言語に取り入れられて現在へと至ったとされています。
アラビア語→ペルシア語→フランス語→英語→ドイツ語といった具合で「ガザ」の名称が変化していったとみられ、
日本へは明治時代にドイツから導入され、ガーゼと呼称されるようになったようです。
